2021.05.31
スニーカーの染色・塗装について
スニーカーは染色したり、塗装したりすることが可能です。
しかし、スニーカー好きの人が自力でこれらの作業をやろうと思っても、そのハードルは決して低くありません。
この生地では、スニーカーの染色・塗装に自力で挑戦する場合の方法や注意点、専門のショップに依頼すべき理由などについて解説しています。
スニーカーは塗れる
スニーカーは、購入したそのままの状態で履き続けてももちろん、かっこいいですし、楽しめます。しかし、履き続けると、汚れたり、傷みが目立ってきたりするので、補修のために少しだけ塗装できないかと考えている人もいらっしゃるようです。
確かにスニーカーには塗装することができます。
小さな傷みの補修はもちろん、ペイントすることにより、あなただけのオリジナルスニーカーにすることだって可能です。
もちろん、スニーカーの素材によっては塗れないものもありますが、合成皮革や本革のスニーカーであれば、問題なく染色・塗装ができます。
ただし、腕が必要なことは間違いないので、もしも自力で挑戦するのであれば、リスク覚悟で作業に臨んでください。
スニーカーの塗装方法
スニーカーを塗装する場合、デザインにより、使用するツールもやり方も異なります。ここでは、まず塗装の基本となるエアブラシと缶スプレーをご紹介します。
エアブラシ
エアブラシは、OSにプリインストールされているペイントソフトなどにもあるので、その名前だけは聞いたことがあるかと思います。エアブラシは、塗装は初めてという人から職人まで、幅広く使われている塗装にはなくてはならないツールです。
細かい描写に優れ、しかも、初めての人でも扱いやすいという特長を持ちます。
色をミックスして使えるので、今後もスニーカーだけではなく、さまざまなペイントに挑戦しようと思っている人は、ぜひ購入しましょう。
エアブラシには、エアー缶に接続するタイプと、コンプレッサータイプの2種類があります。
エアブラシの難点を挙げるとするとその価格でしょう。
エアー缶に接続するタイプは1万円以下で購入可能ですが、コンプレッサータイプだと3万円程度の出費は覚悟しなければなりません。
缶スプレー
グラフィティアーティストが使用している缶スプレーは、スニーカーのペイントでも使えます。ただ、スニーカーのペイントをする場合は、オールペンや塗り面積が大きい場合に限られるでしょう。
缶スプレーは、エアブラシのように圧を調整できないため、細かい描写には向いていません。
コントロールが難しいため、初めて塗装をする人には、扱いは難しいでしょう。
お値段はリーズナブルです。
スニーカーを初めて塗るならエアブラシがおすすめ
スニーカーの塗装に初めて挑戦する場合は、すでにおわかりかとは思いますが、エアブラシがおすすめです。実際にペイントする際は、まず塗装をする場所の汚れを落とします。
この作業をしっかりやらないと、きれいに仕上げることができません。
その後、デザインを下書きして、さらにマスキングテープによりしっかりマスキングしてから作業を始めます。
塗料を塗る前に、下地材であるプライマーを吹いておきます。
プライマーには塗装のノリを良くする役割があります。
下地が安定してから、エアブラシを使って塗装してみましょう。
エアブラシは、プラモデルなどの塗装のほか、現在ではネイルアートなどにも使われています。
初めての人でも均一に塗ることができるので、スニーカーにDIYで塗装するなら、まずはエアブラシを使いこなせるよう、練習するとよいでしょう。
しかし、スニーカーのDIY塗装は難しい
ご紹介してきたように、DIYでスニーカーに塗装することは可能なのですが、それはあくまで、ある程度の塗装経験がある人が、シンプルなデザインを塗るような場合に限られます。ここからは、DIY塗装が難しい理由について考えていきたいと思います。
色移りしてしまう
DIYで染色・塗装する場合に大きな問題となるのが色移りです。色移りは染色・塗装時の技術的な問題でも発生しますが、履いているときに発生することもあります。
DIYで染色・塗装する場合でも、仕上げのコーティングをしないとこのような事態になってしまいます。
色移りしてしまうと、せっかくのスニーカーの魅力が失われてしまうので、DIY塗装は非常にリスキーです。
素材によりクセがある
すでにご紹介したとおり、スニーカーの素材によっては塗装ができないものもあります。しかし、厄介なのは、合成皮革のように塗装ができる素材であっても、色が定着しにくいものがあることです。
素材がクセを持っていると、塗装経験のあまりない人にとっては難しい作業になります。
うまくいかない場合は、専門のショップに作業を依頼したほうがよいでしょう。
完璧なクリーニングが難しい
スニーカーの染色や塗装を行う前には、必ずクリーニングをしないと、きれいに仕上げることができません。専門店ではホコリや頑固な汚れを取り除いてから作業することが可能ですが、DIYではどうしても限界があります。
色をしっかり合わせられない
色を合わせる作業は、経験なしには不可能です。色合わせは職人の領域になるので、DIYではやはり難しいでしょう。専門店に依頼すべきスニーカーの劣化症状
大切にしているお気に入りのスニーカーも、履いていればどうしても傷んできます。しかし、専門店に依頼すれば、多くの劣化は修復可能です。どんな劣化症状なら、専門店で修復できるのでしょうか?
アッパー部分の剥げ
キズや剥げのレベルにもよりますが、専門店なら染色により修復することが可能です。特に合成皮革や本革のスニーカーの場合は、かなりきれいに修復できます。
キズが深い場合は、どうしてもヘコミは残ってしまいますが、色の修正ができるので、だいぶキズを目立たなくすることが可能です。
ラバーソールの黄ばみ
スニーカーに使われているラバーソールは、経年により劣化し、黄ばんできます。この黄ばみはあくまで劣化であり、汚れではありません。クリーニングでは落とせないので、専門店では塗装で対応しています。
白のラバーソールなら、塗装により抜群に白さをよみがえらせることが可能です。
ソールの塗装剥げ
ソールの塗装剥げは、塗料の劣化により起こることがほとんどです。ソールの塗装剥げには、染色で対応すると、多くの場合、きれいになります。
特にソールの塗装が剥げやすいウレタンソールは、染色による修復を考えてみましょう。
専門店に作業を依頼する場合の注意点
スニーカーをDIYで塗装することは、ご紹介したようにリスクが大きいため、基本的には専門店に作業を依頼することをおすすめします。
ただし、専門店でもできないことはあります。
もしかしたら、染色や塗装では対応できない場合もあるので、まずは専門店に相談することが重要です。
ソールが劣化している場合は要相談
ソールが劣化していると、染色してもすぐに色が剥げてしまう場合があります。ソールの劣化は一般の人ではなかなか判断できないので、専門家に見てもらうとよいでしょう。
アッパーの劣化
スニーカーのアッパーに使われている素材が劣化していると、染色や塗装ができません。この場合は張り替えなどで対応しなければならないので、まずは専門店に相談しましょう。
スニーカーの染色・塗装は、まずは専門店に相談
スニーカーの染色や塗装は、DIYでも可能ですが、リスクが大きいので、まずは専門店に相談することをおすすめします。経験豊富な職人なら、あなたの希望も考慮しながら、お気に入りのスニーカーをよみがえらせる手助けをしてくれるでしょう。